あぶないサラリーマン
午後から小雨の降るなか、いつもの公園のジョギングコースでウォーキングを
する。
比較的肌寒いから、歩いても汗はでないけど、適度な運動には丁度いい。
2週目を歩いていたときに気がついた。
コースからすこし外れた薄暗い場所、大きな木の下に誰かいる。
そばにある自転車には旅行カバン?らしき黒いカバン一つ。
見たかぎりは中年サラリーマンといったところ。
ホームレスになったのか?
家に帰れなくなったのかな?とか勝手な想像をする。
サラリーマンは雨の中、スーツ姿で木の下に座りこみ、胸の前で手を合わせ、
お経なのか、何かを一生懸命唱えている。
すごい怖いんですけど・・・。
自殺でもするんじゃないかと思ったけど、時間は午後の5時ごろ。
雨模様の空だけど、まだ暗くはない。
薄暗い場所といっても、周りは結構見晴らしがいいので、他の道行く
人も、何事かとそのサラリーマンに視線を向ける。
気になりながらも声を掛けるのも怖いし、そのまま通りすぎ、もう一周。
もう一度、その前を通り過ぎたときもまだ拝んでいた。
このジョギングコースはよく歩くところだけど、こんな人初めてみた。
自殺する前の境地であのような行動になっていたのだろうか?
修行・・じゃないだろうし、、。
あまりに衝撃的だったので、今もあのサラリーマンの光景が目に
焼きついている・・。